ガガーリンというバンドが、今月の5日に解散を発表しました。
僕は彼らと多少の面識があり、人づてに12月の中旬くらいにはその話は聞いていたのですが、それを聞いたことに対して抱いた感想は「あぁ、そうなんだ」というものでした。
彼らは、昨年4月、メジャーファーストアルバムを発売して。GOING UNDERGROUNDを手がけている上田ケンジのプロデュース、初回版特典がつくなど、その打ち出し方は「売り」に出ているな、という印象を受けました。
一方で、その割りに先行シングルやタイアップがなかったり、非常に曖昧な部分も見え隠れしていたのだけれども、何より大きいのが、ピアノ/ヴォーカル、ベース、ドラムという構成のバンドに、メンバーにいないギターの導入をしたこと。インディーズ時代に発表していた「さよならフリーダム」という曲をリメイクしている辺りにそれは顕著で。全くもって必要のなかった楽器を入れたことで、ガガーリンの音の世界は確実に壊れたと思っています。
ギターを入れるにしろ、もっと別のアプローチにすれば良かったのに。それは、以前メンバーと話していたときに、ギター必要だったら入れますよ、その時はお願いします、みたいなやりとりを、社交辞令にしろしていた僕の、その思い描いていたギターアプローチと、CDに収録されていたギターがかけ離れていた、という個人的な思いもあるのかもしれません。しかし、ああいったギターを、メンバーが本当に納得していたとも思えないのです。そういう積み重ねが産んだ歪みがあるとして、それが少なからず今回の解散という結果に影響しているのだとしたら、やりきれない。しかし、一方で彼らがこの結論を「選んだ」ことに、僕は拍手を送りたいのです。冒頭の「あぁ、そうなんだ」ってのは、そういう意味合いなんだけれども、とにかく、お疲れでした。これからの活動も応援しています。