amazonと価格com

昨日の文を書いてる途中で思ったんだけど、amazonで作品に対する配慮のない酷評が載ってたら、大抵の人は(影響されるかどうかは別として)眉をひそめると思うんだけど、同じように価格comで製品に対する酷評があっても、たいして気にならない気がする。

それは一見すると、工業製品ってのは、わりと明確に客観的な優劣がつけやすくて、芸術作品はあくまで主観的にならざるを得ない、ということでもあると思うんだけど、しかしひょっとしたら、この考え自体が実際は主観的なのかもしれないしな。

工業製品っつーのは確かにユーザーの意見を新製品にフィードバックしやすいとは思うけど、芸術と工業製品を一緒にするな!なんて言えるほどの確信はない。僕が価格comの酷評にそれほど眉をひそめないのと同様に、音楽にそこまで思い入れのない人間が、amazonにうっかり酷評を載せてしまうことってのは、充分にありえると思うからだ。

芸術作品だって、消費される側面を持っていて。消費物だと見なされる以上、酷評だってされる。そこに思い入れのある人間が迷い込んできたら、そりゃ温度差は激しいやね。けど、さっきも言ったように、芸術は主観的なもので。"消費"している人間だって、芸術に対する文章は、どうしても主観的になる。結果、思い入れが違うのに、主観同士の対立が生まれる。全然違う立場の人間が、うっかりと同じフィールドに存在してしまうことになる。そいつが凍ってることに気づかずにお湯かけたら、そりゃ割れるよ。