Stereo Fabrication Of Youth/Audity

ちょっとこれは問題作。奇跡の名盤である「Are You Independent?」に触れるのはまたの機会にするとして、最新作のこっちを聴いて。考えさせられていることは、「自分は音楽の、何を重視しているのか?」ということ。相変わらず、いい曲多いです。このバンド。名曲率は下がってるにしても。メロディいいし、アレンジも(特にギターの重ね方)いいし。仕上げ方もいい。にも関わらず、聴いててたまにむかつく。のは何故だろう。特に、ラストの曲、もっのすごく心躍らされるような完成度を誇るのに、聴いててむかつく。すごく聴きたいのに、聴きたくない。こんな不思議な印象。でも割とすぐに答えが出た。歌詞だ。原因は。
別に歌詞が良くないからと言って、それだけでむかつくことはない。ただ、曲重視のアーティストの場合、歌詞は洋楽志向から記号的であったり、あるいは意味を拒否して文学的であったりすることが多いと思う。その辺は、アーティストとしては確信犯的にやっているはずなのだ。
「pop=popular」の方向で考えてるらしい、このバンド。それが裏目に出て、やたら歌詞が気持ち悪い。ちょっとお洒落な雰囲気を作ろう、みたいな。ここ共感しとけよ、みたいな。狙いがいやらしい。上手く行ってないし。
今後もいい曲作るんだろうなぁ、という確信と、だからそれが何だ、という思いと。交錯してます。これは僕の意見として、訴えたいことがないなら、意味のある歌詞を作るべきではないと思うのです。アイドルになりたいんなら話は別だけど。薄っぺらさを際立たせるだけで、いいことないです。この曲を、最高の歌詞で聴きたいなぁ。

Audity

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