アシウラ

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靴を脱いでさ、歩いてみようって思ったんだ。
まだ僕の両足は 体の重みに耐え切れるか?
振り返れば 登ってきた道程も
この程度で 下る意味すらねぇな
やけにキレイなカラダを嘆いたところで
意味のないことだけは わかっているんだ

いつかしたみたいに 思い切り靴を飛ばした
笑えるくらい飛んで 失くしたものを思い知った
拾おうかと 歩き出してふと思う
意味もなく 片足じゃ飛べねぇなぁ
ガンジガラメの幻想をつくりあげていた
カンジンカナメの気持ちを忘れちまっていた
何も知らないからこそ全てを持っていたなぁ
悲しいかな 何を無くしたかわからない

無くしたものを まだ思い出せなくても
無くしたことを 辛うじて思い出した
拾うまでの間だけ このまま歩こう
そして一歩一歩 確かめるんだ
歩くたび刺すように痛む足裏は
失った日々のその重さを告げる
それに気づいた分だけまだ捨てたもんじゃない