天元突破グレンラガン

kitschsyrup2007-10-13


http://www.gurren-lagann.net/

極端に朝に弱い。そんな僕の生活習慣は、よく考えれば、小学校の頃からで。日曜日、部活がない日であれば、既に昼まで寝ていました。それは、中学、高校、大学、社会人、と、性格や考え方が何度もシフトした中で、今日まで継続的に保たれていた、という意味では、相当に根が深い問題であります。

マンガっつーメディアには、常に触れ続けていましたが、アニメってのはあんま見てなくて。理由は単純に、僕が普段テレビ自体や映画を見ない理由と同じ。長い時間じっと、テレビの前に座ってることが、性に合わないから。

そんな僕を、日曜の朝っぱら8:30から、テレビの前に釘付けたアニメが今年ありました。「天元突破グレンラガン」という名前のそれは、毎回毎回毎週毎週、僕の心をつかんで離さないまま、見事に最終回を迎えました。

単純に言えば、燃える。それに尽きます。言葉のひとつひとつが、展開のひとつひとつが、表情のひとつひとつが、余りに魅力的。そりゃあもう、冒頭のナレーションだけでも燃えてしまうほど。猛スピードで突き進むストーリーは、それだけでひとつのカタルシスを生みながら、そのスピードゆえに説明が足りていないと感じるような部分も、後で改めて見返してみると、更に小説の行間を読むかのごとく、説得力を増す場面の数々。
燃える場面が連続する話が、8話目で早くも予想だにしない方向へ大きく動き。それを受けて11話で最高潮を迎えると、そのまま15話までそのテンションを保ちながら進み、一段落。しかし、実はそこまですら、プロローグに過ぎなかったという、鬼展開。一見、勢いだけかのような、破天荒さを表していたはずの言葉は、数々の出来事を経て、実に重厚な重みを持つ言葉に意味を与える。何もかもが変わっていく中で、変わらないものを見据え続ける登場人物たち。何だこれは。かっこいいじゃねぇか。

バカにされがちであったり、時に胡散臭く見られてしまう信念。それが、真正面から真上に突き抜けたとき、これだけの説得力を持つ。フィクション、かくあるべし。全27回かな?短い尺に、必死に取捨選択しながら、やりたいことをきっと全部ぶちこんだ、純度の高い作品。これ、見たほうがいいと思います。マジで。