2/8 SET YOU FREE 2006 @佐賀GEILS 
この日の出演者は出演順に、ニュートリエント、Baby&CIDER、ダブルオーテレサキングブラザーズ町田直隆。ダブルオーテレサが実にいい演奏をして熱量を上げた場を、キングブラザーズが掻き乱す。その音に身を委ねながら、否応なしにも高まる期待。
――あぁ。こんなにいい演奏が続いたら――
今日はトリに配置されている、町田直隆。彼は、前のバンド達に負けまいと、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるに違いない。そして、僕はそれを見に来たのだ。
そして、その期待は最高なカタチで裏切られる。詳細はきっと、本人のはてなダイアリーにアップされるだろうし、書かない。いや、書きたくない。とてもじゃないけれども、言葉で書き表せるものじゃない。本当に素晴らしい。バンド解散後の彼の活動に、勝手に不安を覚えていたのだけれども、そんな心配は全く持って不要であった。町田直隆の表現は、間違いなく人の心を震わせる。どんなに「ツカミ」として荒唐無稽なことをやってのけても、次の瞬間に歌い出せば、一瞬にしてヒリつく空気。どんなに挿し直しても、いつの間にか抜けるケーブル。目茶苦茶であることとは、何故だか違うと思える自由。焦燥感だけで前に進むギター。一字一句、一音一音に込められた感情。半端ない。バンドではなく、エレキギター弾き語りという形態な分、ポピュラリティは薄れているかもしれないが、それ以上に、研ぎ澄まされた表現の、剥き出しの姿が、そこにあった。
何故だかそんな町田氏の表現に理解の深かった佐賀の客、そしてセッチューフリーというイベント。ダブルオーテレサキングブラザーズを彼の前に持ってきた、イベンターは間違いなく確信犯だろう。それらが全て相まって、凄まじい場が出来上がっていた。18時半に開始されたイベントが、5バンドで気づいたら23時を超えていた。そして、その場にいつまでもいたいと思えるような、そんな時間だった。

これ以上自分では書きたくないので、最後にキングブラザーズ公式サイトより、マーヤ氏のライブレポートを引用して、締めとさせていただきます。

佐賀 この日の町田のライブをみて おもった
例えばあふりらんぽオシリペンペンズ
彼等と こいつなら やりあえるかもって 是非 みてみたい
さらに おいこまれる 町田をみてみたい
グループの 力は 信じてるけど
自分の旗を掲げる 強さ あこがれる
ぬるくなるな 町田 フォーエバ