ひどく潮時くさい。随分長いことネット上で文章書いてきた気がするけど、最近とみにそう思うのです。

別に今すぐここをたたむだとかそういう話ではないんだけども、ネットで文章を書く、って意味が、以前とは全然変わってきてるわけで。簡潔に言えば、匿名性を保ったまま文章書くことに意味を見出せなくなってきたわけです。

元々は、「文章だけが評価される」ことに面白さを見出してネットやってきたわけだけども、結局のところ、それが現在、日常の自分から完全に切り離されてしまっていて。ネットの自分を実際の自分にフィードバックすることが出来なくなってくると。結果、更新頻度も質も落ちる、と。うむ。実に悪循環。

じゃあ具体的に何が原因なのか、と考えてみれば、有名人ブログや、mixiに代表されるSNSの普及が原因なのだと思うわけです。それは文章以外と一緒に評価されたほうがいいんじゃねーか、っていう単純な話でもあるし、知り合いが見るような状態になってきたにも関わらず、匿名っていう立ち位置で文章を書き続けることへの気持ち悪さであったり、実際に好きなミュージシャンがはてなダイアリ始めた、ということに対してトラックバックを打つのも躊躇ってしまうような一種の後ろめたさであったり、まぁ色々なわけです。

僕もここで延々とCDやらライブやらに関する文章を書いてきてます。本人に見られても恥ずかしくないような、ってのは裏で常に意識しながら書いてきたわけですけども、しかしそれも状況が変わってきているわけです。本人がふらーっ、とインターネットして、誰かわかんねーやつが率直な意見を言ってる、っていう状態しか想定していなかったわけです。それが、いざ同じはてなダイアリという自分と同じツールでミュージシャンが文章を書きだしてるのを見ると、やっぱり背筋の伸びない何かがあるわけです。それは、元々本人達に向けて書いていたんじゃなくて、この文章を読んでくれてる不特定多数に向けて書いてたわけだから、ある種仕方がない部分ではあるんですが。文章、という面では恥じるところはないかもしれませんが、文章を書いた自分、というところまで含めると、途端にダメだという。それは、匿名っていう隠れ蓑に慣れてしまった自分の情けない部分であったわけで。おっと、グダグダになってきた。

でももう、そういうことじゃねーよな。単純に、尊敬する相手と対等になれないようなことをずっと続けてても仕方が無い。そして、以前から匿名でブログやってることにより、逆にブログ時代に乗り遅れている感も否めない。そこを脱するには、もう匿名を捨てるしかないんじゃないの、ってことだったりもするわけです。

ここ数年、静岡⇒熊本⇒佐世保と移り住んでた自分にとっては、住環境が変化していく中で、インターネットっつーものが「変わらずにそこにあること」っつーのは割と安心できる要因であったことも事実です。そんなあれやこれやに感謝もしつつ。まだ具体的なあれではないのですが、その辺、付き合い方を変えてみようかと考えています。(ぼんやりと