BUNGEE JUMP FESTIVAL/WASTELAND

Wasteland

Wasteland

メジャーファーストアルバム。一曲目の頭が歌とギターで始まるんだけど、その頭の歌詞がいきなり「迷いながら僕は行くだろう 疑問符だけをカバンに詰め込んで」希望のカケラもない…。トイズファクトリーの「ロックセクションではなくポップスセクションと契約してしまった」(インタビューより)ことにより、音のエッジは削られ、何故かピアノを導入され、それまで声を張り上げ続けて歌ってきたのに、突然優しげな抑えた声で歌ってみたり、歌詞の埋まらなかったと思われる部分を「wow〜♪」で埋めてみたり、メインソングライターの町田氏がスランプに陥り曲数が足りずに間に合わせで曲入れてみたり。列挙すると散々だな…。しかしですね、それが全部伝わってくる、というその事実こそが、バンジーの美点なのです。だからこそ、バンジーのアルバムの中で、もっとも痛みが伝わってくる、特別な一枚です。時々、たまらなくこのアルバムの空気に触れたくなるのです。

当時のエントリ:http://d.hatena.ne.jp/kitschsyrup/20031121