実家のPCの前じゃいまいちキレがない

突然だけど、僕はレビューってもんが嫌いで。別に知識や情報、見識をひけらかすなら雑誌見りゃいいし、信者よろしく褒めちぎってるのもアホらしい。やたらと歌詞の引用をするのは表現からの逃避か単なる陶酔にしか思えないし、妙に悦に入った比喩なんかで書き連ねてるものなんて、最も酷い。

それでも書こうと思った時、最低限、必要な事は、誰かに読ます、という意識。ここを勘違いしてることは多くて、端っから読む人に意識がいってないものは言うに及ばず、問題は、「人に紹介したいという自分のエゴ」をぶつけてしまう場合。本人に自覚がないだけにタチが悪い。それらを踏まえて、極端で言ってしまうなら、「文を読んだ人が、買いたいと思わせる文」を書こうとしているかどうかってのが、その意識があるかどうかだと言えるんじゃないか。

僕は、自分の本当に好きなものだけを、好きなように書いていくつもりで。それは自分のインプレッションの記録として書いている側面が強いということもあるし、他の文章と、例えばCDの紹介の文を分けて考えていないからでもある。要は、自分の文章を基本的には「レビュー」と思っていないという。読んでる方からすりゃ同じかもしれないけども、自分としては敢えて一線を画しているつもりだってある。

というような方法論は実は、「僕という人間(あるいは僕の文章)に興味を持ってくれた人に、僕の好きなものを紹介する」方法論で。僕は基本的にはこれしか信用してないんだけども、しかしここはワールドワイドウェブ。一方で、自分の好きなものを広範な人間に紹介したいっていう欲求だって、勿論あるのである。それがどんなに非生産的な行動であったとしても。そのときに問われてしまうのが、信用であるわけだ。「こいつ誰?」っていう。

文章だけでCDの購買意欲の沸点を超えさせることなんて、敢えて否定的にいうなら、事実上不可能だ。それは、音楽が聴覚刺激である以上、仕方のないことで。そこを本気で補う気があるのなら、「これだけの音楽を聴いている人で、このアーティストを誉めている。こっちのバンドは知らないけど、この系統の音楽好きの人が薦めるなら自分も好きそうだな」というカタチの信用を増やすしかないと僕は思う。最もわかりやすい信用はおそらく、カタログの充実である。幅広く、様々な音楽を取り上げ、その中に自分の本当に好きな音楽をフィーチャーして紹介する。好きなモンをしっかりと誰かに届けようと思うなら、まずは届けるだけの土壌が必要なわけで。言うまでもないけど。

けど、それは、僕には出来ない。広範に届ける為にはむしろしなくちゃないことなんだけど、僕の場合、それじゃ本末転倒だからだ。つーかまぁ個人で出来る事の域を超える場合が多そうなので、そういう文書く人のポータルでも作った方が早そうではある。要は時計仕掛けのグランジさんの二番煎じになるわけだけども。書く人と紹介した音楽両方でインデックス作ってすぐにリンク飛べるようにして。レビュアーの評価とかもあるといいかもしれない。blogでやると結構簡単に出来そうな気もしてきた。…あー違う。話が違う。ちょっと待て俺。話を戻して。

本当に誰かに聴かせようと思うなら、ちょっとだけ気の利いたことを書いて、視聴ページにリンクでも張ればいいのであって。それをしない僕というのは、多分、まず自分の文章で興味を持ってもらいたいエゴ持ちだ。補完ラジオとかたまにやったりもするけど。それはスタンスである以上しょうがないとは思う。そういうところで勝負しない以上、なるべく純度の高いものを書かんとなぁ。

以上は全く自分への戒めとしてここに記す事とします。100sのアルバムの偽感想を書いてしばらく、やっと本チャンで聴いたのですが、ありもしない「責任」とかが頭をもたげてきて。偽を書いたんだから、本当に聴いたら訂正版を書かないと、みたいな。アホか俺は。自然に書きたいように書けっつーの。とりあえず良いアルバムです。(そんだけかい