the pillows/GOOD DREAMS（一般用）

15年選手、ピロウズの白昼夢は、実にささやかで。歌い出しが"close your eyes"で始まる２曲目（ピロウズのアルバムの一曲目は導入としての役割が大きいと思うので、２曲目が実質オープニング）が夢先案内人としての役割を果たすかのような、このアルバムは、微妙な浮遊感を持って僕に囁く。
今までピロウズは、どうしようもない現実に苛立ちながら、唾を吐いたり期待したり、その様が切に迫って、それに僕なんかは引き込まれて来たわけだけども、このアルバムはどうもそうじゃないようだ。今までもシングルのカップリング曲などで垣間見えていた、少しだけ優しい明日の歌。そんな曲たちが、今回は一つの作品として初めて完成形として提示された。現実に足を取られずに夢想を始めたピロウズの描く世界がどこに到達するか、こっから先のピロウズも楽しみになってきた。