知り合いが月々6000円のクレジットを組んで。なんでも6000円というのは、毎月のタバコ代と同じらしく、これを機会に禁煙するとのこと。ってことで、持ってたタバコ1箱とライターをもらった。マルボロメンソール。タバコ吸わないのに。

そう、僕はタバコは吸わないのだが、おそらくタバコ的なことは凄く好きだ。無条件に体に悪い、気持ち良いことであるわけだから、僕が嫌いなわけがない。じゃあ何で吸ってないのかといえば、単にタイミングがなかっただけで。あとは、みんな吸ってるのにわざわざ吸うこともないか、という。それだけのことなんだけど。

一方で常に僕は思う。多くの人がしてることってのは、多くの人が良いと思うものであるわけだから、それは良いものであるに違いない。この考え方は結構根強く僕の中にあって、時折思い出したように首をもたげる。いつだったか、GLAYのREVIEWってアルバムを一生懸命聴いてみたりしたのも、そんな理由だろう。タバコに関しても似たような思いを持ってたりするんだけど、それはきっと、気がつくとメインストリームから外れている人間の、一種の憧れなんだろう。僕にはたぶん他人と共有できる感性が絶望的に足りなくて、それを探す滑稽さを嫌うから、面倒って言葉に代表させる。人を笑わせることってのは無くもないけど、ほとんどが共感じゃなくて意外性だ。人と違うことをアイデンティティにするつもりなんてさらさらないんだけどな。4本目のタバコに火をつけるのは止めた。