アナログフィッシュ/BGM? (asin:B000793E3E)
アナログフィッシュ。3ピースである。例えばブランキージェットシティのように、各パートがぶつかりながら激しく主張するわけではないし、初期くるりのように、ヴォーカルを表現の主においてそれを純度高く補佐するのとも違う。やたらと手数が多いうえに平気な顔して拍をずらしてくるドラム、爆音で頻繁に印象的なフレーズを挟んでくるベース。この2人で曲の骨格が充分に出来ている辺りがこのバンドの強さかもしれない。そして、その隙間を縫うように嫌らしくフレージングされたギター。メンバー全員が歌える強み。分厚いコーラス。3人で可能な限り楽曲を彩っていく様は、実に個性的。バラバラなくらいの個々が、危ういラインで作り上げる楽曲の一体感が癖になる。
ソングライターが2人いて、各々がヴォーカルも取る。ベースがヴォーカルを取った力強い曲。明らかに斜め視点で切り取った日常は、しかし実に素直な説得力を持って響く。例えば奥田民生の弾くギターが、上手い下手以上の説得力を持つように、この人のベースってのは良い。歌うことによって力の入るベース。ベースを弾くことによって盛り上がるヴォーカル。ギターがフリーになることで、フックの多い、いい意味の違和感が多く散りばめられた楽曲になる。一方でギターの人を食ったような曲は、やはり少しとぼけた感もするボーカリゼーションによって、やはり見事にハマっている。ギターが歌うことでそこまで変則的にギターを鳴らさないことと、声としては明らかに力強いベースがコーラスに回ることで、全くタイプの違う曲になっていて、これも良いのだ。
しかし、非常に勧めづらいバンドなのである。何故なら、インディーズ盤は廃盤。インディーズ盤をコンパイルしたメジャー盤と、その次のミニアルバムはCCCD。この『BGM?』というミニアルバムは普通のCDなのだが、まだ僕が買ってない(えー)。僕はインディーズ盤をオークションで手に入れて来たんだけど、CCCDが推し進められる可能性がほぼなくなった今となっては、CCCD盤を買ってWAVファイルを抜き出してCCCDじゃないCD−Rを作って聴くほうが正解なんすかねぇ。アーティストにペイできる分だけ。
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※下2つがインディーズの廃盤のになります。