xtcディスクガイド(テンション低につき暫定版)

何かamazonxtcのアルバムが何枚か980円とかふざけたこと言ってるので、便乗してxtcガイドをば(一回、文が消えてるので絶望的にテンション低い)。今回安くなってるのは、1st『white music』、4th『black sea』、7th『the big express』、9th『oranges&lemons』(『dub experiments』というのはサイドワークみたいなもんなので今回は割愛、ちなみに今回ラインナップしてるセール品の中に『dukes of stratosphear』というバンドがあるが、これもxtcの変名サイケバンド)の4枚。一般的には、4th『black sea』と、9th『oranges&lemons』が名盤と呼ばれるわけです。しかし、こいつらアルバムごとに相当違う音楽になるので、人によって気に入るアルバムが違ってくると思われるわけです。前フリがあんま長くてもあれなんで、以下なるべく短めに各論を。
1st『white music』 

White Music

White Music

言うなれば、知性と狂気のパンクロック。ルーズな癖にやたらとソリッドなギターのリフに、テンションの高いボーカルが乗っかり、妙に主張の強いキーボードが執拗に絡む。聴きどころは、どこがポップなんだかさっぱりわからない風味の"this is pop"、パーカッシブなヴォーカルの裏に猛烈にメロディアスなキーボードを混ぜることで、ヴォーカルがメロディアスに聴こえてくるという極悪フェイクを混ぜた"science friction"。
4th『black sea』 
Black Sea [2001 Reissue]

Black Sea [2001 Reissue]

「聴いてみたいけど、どれを聴いていいかわからない」という人がいたら、まずはこれでしょう。キーボードが抜け、ギターが加入してます。「バンド」としてのxtcの一つの完成形。セオリーではないのにポップ極まりないギターのリフに、いかれたリズムセクション。その癖、乗っかるメロディーはメロディアスな上にギターともリズムセクションとも異様なシンクロ具合を示す。どこを取っても非の打ち所なんてない名盤。
7th『the big express』 
Big Express

Big Express

この頃はドラムが抜けてライブ活動しなくなってます。ライブで再現する必要がなくなりドラムがいなくなって、ますます好き勝手なっていくリズムパターン。つーか、この文を書くために聴くだけでも新しい発見が続出して困る。前半の捻くれ具合に目が行き過ぎてて、後半のポップさを見落としてた。ちょっと出直してきます。日暮愛葉のあのバンド名の元ネタにもなってる"seagulls screaming kiss her kiss her"収録。

9th『oranges&lemons』 

Oranges & Lemons

Oranges & Lemons

ポップとしてのxtc集大成。作りこみすぎで、鬼のような完成度を誇る。ゆえに、聴き終わると良くも悪くもお腹いっぱいになるよなぁ。カジヒデキラ・ブームって曲でパクったと有名な"mayor of sympleton"、別に有名じゃないけどcellophaneの「スタア」が激似てしまった"the loving"収録。coilのorange&blueってタイトルはこれを意識したとかもインタビューで見た気がする。


ASINのリンクからamazon行くと視聴できるけど、聴くつもりがあるなら視聴とかせずに買うといいと思います。そんで腐るほど聴き込めばいいと思います。こんな音楽、BGMにしたって何もいいことないぜ。ちなみに僕が一番好きなアルバムは、今回特価になってない3rd『drums and wires』。つーかどれもいい。つーかこんなに文章書いたけどイマイチだこれ。とにかく、なんでもいいから聴くといいと思います。リマスターもされてるし、この値段で買えるのマジ羨ましい。