初恋の嵐/初恋に捧ぐ

2002年春から夏にかけて、僕の在籍していた大学の音楽好きの中で、ジャケットが擦り切れるほど貸し借りされた一枚のコンピレーションアルバムがある。"SmellsLikeTeenageSymphony"と銘打たれたそのCDには、セロファンだとかカーネーションだとか、良質のポップスが詰め込まれていたのだけれど、このCDにみんなでハマっていたのは紛れも無く、1曲目に収録されていた、初恋の嵐の、涙の旅路という曲の担った役割が大きかったと思う。
僕には悪い癖があって、聴きたいアルバムがあったとして、「もっとハマる聴くタイミングがある」と直感すると、その時に買うのを控えてしまったりして。でも、その日、ってのも、ちゃんと来るもんだ。今日、名古屋から静岡に向かうこの新幹線。僕は、窓辺の指定席を取って、このアルバムを聴いて。流れていく、景色。次第に茶畑が増えてきた、風景。降ったり降らなかったりする、雨。勝手に浸ってるけどさ、これは、きっとそういうアルバムなんだ。

初恋に捧ぐ

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