mr.children/シフクノオト

怖いよミスチルミスチルの一番凄いところってのは、その批評性とかシニカルさとかを常にポップに昇華し続けるとこだと思うのですが、今作に限って言えば、ポップスとして仕上がっていることが異常すぎる。万人にとっての当事者性を描き出す異常さが極まった感じ。これのどこが「私服」だよ。こんな私服、絶対着れねー。ここに提示されている風景は、自分には絶対見えない。そんな事実を突きつけられるが為に、これ聴いて「至福」にもなれそうにない。ただただ、戦慄する。そんな、傑作。これ聴いて、単純に「ミスチル良かったよー、涙出てきた」とか言える人間になりたい。つまりは、なりたくないのだけど。

シフクノオト

シフクノオト